NUKEMIRI DAYS

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THETA SCを改造して容量を拡張する


RICOH THETAシリーズの弱点の一つは内蔵容量が極端に少ない点です。ハイエンドモデルとされてるTHETA Z1ですら19GBであり、動画撮影の場合は特に大きな障害となります。

実は一部のモデルでは内部ストレージとしてmicroSDカードが使用されており、簡単に換装することができます。

 

 

注意

当然ですが、分解改造を行うことで公式のサポートは受けられなくなるものと考えてください。もし壊れて使用できなくなっても当サイトは一切の責任を負いません。この後に書かれていることを実行する場合はくれぐれも自己責任でお願いいたします

 

換装可能な機種

THETA V以降ではストレージが基盤直付けのフラッシュに変更されています。換装可能なモデルは初代THETA、THETA m15、THETA S、 THETA SCとなります。

筆者が所有しているのはTHETA SCですので、今回はSCの換装手順になります。他の機種は分解したことがないので分かりませんが、構造が異なるようです。

参考に他機種の換装について言及している記事をいくつか載せておきます。

fr.ifixit.com

itachinx.hatenablog.com

kako.com

www.360images.fr

www.fictiv.com

 

必要なもの

  • ドライバー
  • ピック(こじ開け具)
  • microSDカード(32GB以下)

今回はトルクスのような特殊なドライバーは必要ありません。小さめのプラスドライバーだけあれば分解できます。頻繁に精密機械の分解をする方は、以下のドライバーセットがオススメです。ピックや吸盤など、分解に必要な道具が大体揃っています。

 

 

換装の手順

1.まず、底面のラベルを剥がします。まあまあ強めに粘着されてます。

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2.4つあるネジのうち、画像の赤丸の2つを外します。

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3.ボタンがない面を上にして、ピックを使ってこじ開けていきます。下の赤丸の部分からピックを挿入するとこじ開け安いです。

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4.カバーを外すと基板が出てきます。画像右側のバッテリーを外します。右方向に押し込みながら手前に引くと外れます。裏側でテープで接着されてますがベリベリと剥がします。

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5.画像中央の赤枠の絶縁テープと、右のクッションを取ります。ピンセットを使うと取りやすいです。組み立てるときにまた使うので粘着力を失わないように保存しておきます。

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6.赤丸のネジを全て外します。

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7.赤枠の部分が一体となっているので外します。

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8.microSDカードが出てきました。画像左方向にカチッと押し込むと取れます。

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9.入っていたmicroSDはsandiskの高耐久タイプでした(画像下)。交換用のmicroSDは必ず32GB以下のものにしてください。交換する前にFAT32でフォーマットしてください。

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10.microSDを交換して逆の手順で組み立てていきます。念のため、バッテリーを取り付けた段階で電源を入れて動作確認をしてみるといいでしょう。ネジのつけ忘れにご注意を。

 

ビフォーアフター

 

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換装前は空の状態で画像1593枚、動画1時間5分の記録が可能

 

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換装後は画像6424枚、動画4時間25分の記録が可能に

 

容量について

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128GBのmicroSDXCにも交換してみたのですが、エラーを吐いてうまく動作しませんでした。フォーマットの問題かと思い、フォーマッターを使用してFAT32にフォーマットしてみたのですが解決せず。どうやらハードがmicroSDXCには互換性がないようです。HC(32GB以下)を選ぶようにしてください。

 

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エラー時はピピピピピと音が鳴りながらボタン上のランプが赤く点滅する

 

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エラー時は空の状態でも撮影可能枚数が10枚となっている

 

速度について

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microSDの読み書き速度が向上すれば撮影データをPCに転送する際の速度も改善すると思い、公称速度が速いものを選んでみました。しかし、THETAに挿入してテストしたところ転送速度に大きな改善は見られませんでした。むしろ少し遅くなっていたほどです。他のパーツがボトルネックとなっているのでしょう。microSDを選ぶ際、特に速度を気にする必要は無さそうです。

 

 

高耐久microSDについて

www.suntech-corp.jp

今回、中には高耐久microSDが入っていました。簡単に言うとこの高耐久microSDは、読み書き速度が大きく落ちる代わりに寿命が長くなると言うものです。ドライブレコーダー等でよく使われるものです。交換を前提としていないTHETAにはぴったりと言うわけです。

筆者は一応Samsung製の高耐久microSDを用意しました。そんなに値段が高いわけでもなく、撮影中に壊れたりしても困るので。

しかし、ご覧のように簡単に交換可能なものですので無理に高耐久を選ぶ必要はありません。モデルによっては元々入ってるmicroSDが通常のものということもあるようです。

 

最後に

 microSDを選ぶときに思ったのですが、最近はmicroSDが非常に安く購入できるようになりました。同モデルでも8GBのものと32GBのものとの価格差はせいぜい500円程度です。正直この500円をケチったRICOHが何を考えているのかがわかりません。そもそも大した防水性能も無いのにmicroSDを着脱可能な仕様にしなかったのは何故でしょうか。外部から抜き差しできる構造にするのはそんなに難しいことでは無いと思います。

 V以降ではオンボードフラッシュに変更されました。まあこの点は動画の4K記録を行う上で必要な変更だったと捉えることができます。しかし19GBはあまりに少なすぎます。

 他社製品であるinsta360 ONE Xは、V30規格であれば5.7Kの高画質映像をmicroSDに記録することができます。筆者は512GBのmicroSDXCで約11時間の連続撮影にも成功しました。この辺りでTHETAは他社製品に大きく劣っているとされて仕方ないと思います。

 

 先日、THETAが宇宙ステーションに打ち上げられ撮影にも成功したと言うニュースがありました。この宇宙THETA、基板はTHETA Sと同じもので、民生品でも高品質という点をアピールしたいのがよく分かります。しかし、engadgetに気になる記述が。「ストレージとなる内蔵メモリを商用品の8GBから32GBに増強」と書いてあります。思わず、「増強ってmicroSD交換してるだけやろ(笑)」と突っ込みたくなります。それができるならなぜ市場向けのものも32GBにしないんでしょうね。まあ、上位機種の優位性を守るためといったところでしょうか。

 正直10万払って19GBのZ1は論外と言わざるを得ません。以前iPhone SEがマイナーチェンジで容量2倍になったということもありました。今からでも遅く無いので容量強化はマストだと思います。

 関係機関への登録によりTHETAの新モデルの登場が噂されています。新モデルでこの辺りがどう改善されているのかが楽しみです。

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