前回の記事でカメラの選び方を書きました。今回は星空を撮影するためにカメラの他に必要になるものについて記していきます。
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三脚
星を撮るためには長時間シャッターを開き続ける必要があるため、ブレないように安定した三脚が必要となります。普通のカメラ用の三脚でもいいのですが下部の写り込みを減らすために工夫が必要です。各三脚の写り込みの比較は下記記事を参照。
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一般的なカメラ用三脚
写真撮影を趣味にしている人ならだれでも家にあると思います。安定性が非常に高い一方、運台が大きいため、360度カメラを使用すると下部の映り込みが大きくなってしまいます。
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自立自撮り棒・自立一脚
三脚の映り込みが極力抑えられるように設計されていますが、高さが低く周囲の構造物や人間によって視界が遮られてしまう可能性があります。また、脚が短いため安定性が低く、インターバル撮影などの長時間の撮影には使用できません。
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ライトスタンド
筆者のおすすめはライトスタンドです。映り込みを抑えつつ安定性も確保できます。また、高さも2m以上あるものが一般的ですので星空の撮影に最適といえるでしょう。
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水平固定具
筆者は星を撮る際、カメラ本体を水平に固定しています。これについては次回の記事で詳しく触れますが、星空撮影ではレンズの境界部を空から避けた方が都合がいいのです。
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3way雲台
一般的の三脚に付属している所謂「3way雲台」でも水平に固定すること自体は可能です。しかし、雲台が大きい上に、レバーなどが星空に被ってしまっては台無しです。
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自由雲台
簡単に手に入るものとして自由雲台があります。小型でレバーなども無いため、写り込みを減らすことができます。
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L字ブラケット
一眼レフを縦で使うためのブラケットです。自由雲台の方が写り込みは少ないですが、普通の三脚を使用している方は雲台からの距離を稼げるため、こちらの方がいいかもしれません。
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アクションカメラ用のマウント
所謂「GoProマウント」と呼ばれるものです。複数組み合わせることで関節にすることができます。形状にいくつかのタイプがあるので、それぞれ購入して試しました。Aliexpressで安く購入することができます。
A.丸いタイプ
B.横に長いタイプ
C.縦に長いタイプ
D.専用フレーム(insta360 ONE X)
insta360 ONE Xを使用している方は専用フレームを購入するべきです。それ以外の場合、Aの丸いタイプが1番写り込みが少ないですね。右側にスクリューのヘッドが少し写ってしまってますがあまり気になりませんし、スクリューのタイプによっては写らない気がします。
スクリューにもいくつかタイプがあるのでいつか比較します。
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モバイルバッテリーと長めのケーブル
インターバル撮影を行い、後から合成することで下のようなタイムラプス映像を撮影することができます。
そのためには数時間に及ぶ撮影が必要となるため、本体のバッテリーだけでは足りません。モバイルバッテリーで給電しながら撮影する必要があります。5000mAhほどあれば十分だと思いますが、モノによっては満充電時に自動で給電を止める機能や、一定の電圧以下では動作しないモノもあるのでお使いのカメラと相性の良いものを選ぶ必要があります。ケーブルは長めで目立たない黒色のものを選びましょう。insta360 ONE Xはポートが側面にあるため、映り込みを避けるためにL字タイプのものを使用するといいです。
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パーマセルテープ
黒色のテープです。反射防止のために本体のLEDランプを隠したり、ケーブルを固定するのに使用できます。何かと便利ですので買っておきましょう。黒色のマスキングテープでも代用可能です。
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ストーンバッグ
三脚の転倒が心配な場合は購入しましょう。器具などを置いておく場所としても使えます。特に、長時間の撮影の場合はモバイルバッテリーが必須となりますので置き場所として活躍します。
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エクステンションアダプタ(THETAの場合)
THETAの場合、ポートが底面にあるため、三脚に固定するとふさがってしまいます。公式でエクステンションアダプタというものが発売されているので購入しましょう。
レンズヒーター
星空撮影に寒冷地はつき物です。動作温度を下回ると凍結して撮影できない可能性があります。レンズヒーターを使用してカメラ本体を温めるようにしましょう。写り込まないようにヒーターを設置するには工夫が必要です。アストロアーツが販売しているレンズヒーターは細いため、写り込まないように巻くことが可能です。
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スマートフォン
360度カメラはスマートフォンを無線接続してリモコンとして使うことになります。各カメラの専用アプリが動作することを確認してください。


以上が必要なものとなります。次回は実際に撮影してみましょう。
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